ピアノ調律をお願いするとき、
部屋が汚いけど大丈夫?
と悩む方は多いはずです。
そこでこの記事では、「汚い部屋でも調律はOKか?」という視点でピアノ調律の注意点をまとめました。
結論から言うと、汚い部屋でも調律にはとくに問題はありません。
ただし、調律時にはいくつかの注意点があるのも事実です。
調律中のマナーやお茶出しは必要か、子供やペットの過ごし方、調律の頻度や料金なども解説していきます。
部屋が散らかっていてピアノ調律が不安な方は参考にしてもらえると嬉しいです!
- ピアノ調律で部屋が汚いのは問題ない理由
- 調律中のマナーとお茶やお礼が必要か
- 子供やペットの調律中の過ごし方と注意点
- ピアノ調律の頻度や料金、選び方
ピアノ調律で部屋が汚いのはアリ?気まずい感じを避けるには
では早速、ピアノ調律で部屋が汚いのはNGなのかを詳しく解説していきます。
- ピアノ調律で部屋が汚いのはアリなのか
- 調律に影響する部屋の環境
- 調律師の作業スペースとは
- 気まずい感じを避けるには
- 調律中の子供やペットの過ごし方
ピアノ調律で部屋が汚いのはアリなのか
最初にお話ししたように、ピアノ調律では部屋が汚いかどうかはあまり関係ありません。
たとえ部屋が汚くても、ピアノの上や周りに物が置かれていないのなら、部屋の汚れ具合は気にしない調律師が多いようです。
と言うのは、調律師によって重要なのは、部屋がきれいかどうかよりも作業をスムーズに行える環境だからです。
このあと詳しく解説していきますが、例えば、譜面立てや小物類、飾り物など、ピアノの上に置いてある物は移動させておくことが大切です。
なぜなら調律では、ピアノ内部をチェックするため、ピアノの蓋を開けたり、場合によってはピアノの一部を取り外したりします。
そのため、ピアノの上や周辺に十分なスペースが確保されていないと、作業に支障をきたしてしまいます。
そして、ピアノがある場所と玄関までの通路は、スムーズに行き来できるようにしておいたほうが無難です。
調律に使う器具などを車からもって来るケースもあるからです。
また、ピアノの内部に埃やゴミが溜まっていると音に影響を及ぼすこともあるため、掃除機を用意しておくと喜ばれるケースもあります。
結局のところ、調律師はピアノの調律に集中するため、多少部屋が汚くても問題はありません。
調律という作業に支障がなければ、気にしない調律師がほとんどです。
調律に影響する部屋の環境
「部屋の綺麗さ」よりも影響が大きいのは、部屋の音響環境や温湿度の安定性です。
例えば、
- エアコン
- 暖房器具
- 直射日光が当たる窓の近く
など、温度変化が激しい場所にピアノが置かれていると、調律の精度は低下しやすいと言われています。
なぜなら、ピアノの木材や弦が温度変化に敏感なため、音の高さが変わりやすいからです。
また、高い湿度や乾燥した環境もピアノには不向きです。
多くのピアノに使われている木材は、湿度が高いと木材が膨張し、乾燥していると縮みます。
そのため、音程が不安定になりやすいとされています。
また、調律をしているときは、部屋内の騒音も悪影響を与えます。
- テレビの音量が大きすぎる
- 音楽が鳴っている
- 工事の音が聞こえる
などは、調律師によってはピアノの音を聞き取ることが難しくなります。
調律時には、できるだけ静かな環境を用意するのが無難です。
たとえ部屋が汚かったとしても、これらの点に配慮することで、調律師はきちんと仕事をしてくれます。
調律師の作業スペースとは
調律師が効率的に作業を行うには、ピアノ周囲のスペースが大切です。
特に、ピアノの上や後ろ、横には、物を置かないようにして、作業をしやすいようにスペースを確保しておくのがおすすめです。
調律師は、様々な特殊工具や調律器具を使って調律をします。
こうしたアイテムを置くスペースがないと、作業効率が落ち、調律の質に繋がる可能性があります。
また、ピアノが置いてある部屋の
- 室温
- 湿度
なども調律に影響します。
温度に関しては、いつもピアノを弾くときと同じ室温で調律を受けるのが良いと言われています。
ピアノは温度変化に影響を受けやすいため、調律師が作業をはじめる数時間前には「いつもの室温」をキープしておくと良いかもしれません。
ピアノにとって最適な温度は15~25℃、湿度は50%前後です。冷暖房器具を活用しながら、適切な温度設定にするようにしましょう。また、湿気がこもらないよう、雨の日はなるべく窓を開けず、晴れた日は風通しを良くしておくことも大切です。
気まずい感じを避けるには
ピアノ調律中に気まずい雰囲気を避けるには、いくつかのポイントがあります。
以下のコツを実践することで、調律の時間を快適に過ごしことができます。
- 完璧な部屋の状態にこだわらない
- 静かな環境をつくっておく
- 調律師と適度なコミュニケーション
部屋が汚いと気まずいかもしれませんが、大事なのは、調律師がピアノにきちんとアクセスこと・調律を妨げない環境です。
調律師は、部屋の状態よりもピアノの調律に集中しています。
そのため、「部屋をきれいにしなくてはいけない」「インテリアを完璧にしなきゃ」と考える必要はありません。
調律中に気まずい思いをしないためには、大きな音を出さないことが大切です。
テレビや音楽を大音量で流したり、家事で騒音などを出すことは避け、できるだけ静かな環境を作るようにしましょう。
初めての調律師とは、調律前に「気になるピアノの調子など」を伝えるのがおすすめです。
会話をすることで、お互いの気まずい感覚が和らぎ、リラックスして調律中も過ごすことができます。
調律中の子供やペットの過ごし方
ピアノ調律中は、
子供やペットは
どう過ごしたらいい?
と悩む方もいるかもしれません。
これに関しては、子供やペットが調律師の作業を妨げないように配慮するのが基本です。
例えば、子供がいる家庭では、
- 絵本を読む
- 静かに遊べるおもちゃで遊ぶ
- 塗り絵やパズルをする
など、音を発生させずに楽しめる遊びを用意しましょう。
ペットがいる場合は、調律中は別の部屋に移動させたり、あまりに鳴き声が激しい場合は、家族に散歩に出かけてもらうなどの配慮が必要かもしれません。
ただ、調律師によっては、子供にピアノ調律を見学してもらったり、質問をされることを好む人もいます。
調律師は自分の仕事が好きな人が多いため、「ピアノ調律」という仕事に興味をもってもらうことに喜びを感じる人は少なくありません。
ただし、調律中はピアノ内部を開けたり器具などを使用する場合もあるため、子供やペットが思わぬ事故に巻き込まれることも考えられます。
そのため、子供やペットがピアノに近づかないように注意しておくことは必要です。
ピアノ調律のマナーとは?|部屋が汚い以外のポイント
ではここからは、「部屋が汚い」以外のピアノ調律マナーについて解説していきます。
- ピアノ調律のマナー
- 調律中の過ごし方
- お茶を出さないのは正解?
- お礼や手土産は必要なのか?
- ピアノ調律の頻度と相場感
- 調律を怠るとどうなる?
- 良質な調律サービスを選ぶポイント
- まとめ:ピアノ調律をスムーズに行うためのヒント
ピアノ調律のマナー
ピアノ調律で心掛けるべきマナーは、一言で言うと「調律師が快適に作業できるように配慮すること」です。
具体的には、以下のポイントに気をつけるのがおすすめです。
- ピアノの上・周りは片付ける
- 大きな音は出さない
- 必要な情報を伝える
- 調律師の言うことを聞く
- 急なキャンセルはNG
- 車の場合は駐車場の確保
繰り返しににはなりますが、部屋が汚いことはさほど問題ではありません。
ただし、ピアノの上や周りに物があると調律の邪魔になることがあるので、当日には片付けておきましょう。
また、調律師が集中して細かな音を聞き分けるためには、静かな環境が好ましいです。
テレビやラジオの音量を下げたり、音楽を流すのは控えたほうが無難です。
そして、調律に関する重要な情報があれば、作業開始前に調律師に伝えましょう。
例えば、最近ピアノの調子がおかしい部分がある、特定の音が気になるなど、具体的な情報を伝えることで、作業が捗ります。
もし、調律師から「部屋の温度を調整してほしい」などとお願いをされた場合は、その指示に従いましょう。
調律師が車で訪問する場合は、駐車スペースを確保しておくのも大切です。
当然のことですが、急なキャンセルはマナー違反となるので注意が必要です。
調律をしている間の過ごし方
ピアノ調律中の過ごし方は、とくに決まっていません。
調律師のほとんどは、調律作業に支障がなければ「いつもと同じように過ごしてもらって構わない」と考えているようです。
調律中の過ごし方の例をまとめてみました。
家で静かに過ごす
調律中は、テレビや音楽のボリュームは控えめにしますが、あとは普通に過ごします。
お昼を挟む場合は、お昼ご飯を食べたり、いつもと変わらず家事をしたり家でリラックスしている人もいるようです。
読書や静かな趣味
調律中は静かにしたほうがいいことを利用して、本を読んだり、静かな趣味に没頭する人もいるようです。
調律している音を聞きながら、リラックスする人も多いようです。
調律の様子を見学する
調律師次第ですが、興味があれば調律の様子を静かに見学することもできます。
調律師の作業には普段は見れない技術が多く、ピアノという楽器に関する学びの機会にもなります。
外出する
信頼関係ができた調律師の場合は、調律中を外出して過ごす人もいます。
有意義に時間を使うことができますが、調律師と連絡を取り合い、調律が終わったらすぐに帰宅できるようにしておくことが大切です。
質問や話し合いは作業後に
調律に関する質問やピアノのケアについて話し合いたい場合は、調律の作業が終わってから行うのがベストです。
調律師もリラックスした状態で対応できるでしょう。
お茶を出さないのは正解?
ピアノ調律中に「お茶を出す・出さない」には、正解がありません。
調律師によっては、一切必要ないという人もいれば、あったら嬉しいと感じる人もいます。
好みが異なるため、必ずしもお茶を出す必要はないと言えます。
しかし、調律は精密な作業で長時間にわたるため、喉が渇きやすい夏場や暖房が効いて乾燥する冬場などは、お茶や水を用意しておくと助かることもあるようです。
どうしても迷うときは、調律師さんが作業に入るまえに
お茶はいかがですか?
と一声かけることで、無理に押し付けることなく、相手の意向を尊重することができます。
また、ピアノのそばにペットボトルの水やお茶などを用意しておいて、「よかったらどうぞ」とメッセージを添えておくのもひとつの方法です。
お礼や手土産は必要なのか?
ピアノ調律では、一般的に特別なお礼は必要ない場合がほとんどです。
調律の料金がサービスの対価になるため、これがお礼の代わりを果たします。
調律後にお礼の言葉を伝えることで、今後も良好な関係を築けるはずです。
手土産に関しても、基本的には必要ありません。
調律師は調律のプロとしてサービスを提供しているため、手土産を期待しているわけではないからです。
しかし、長年の付き合いがあったり個人的な関係が深い調律師には、感謝の気持ちを込めた小さな手土産を用意するのも良い方法です。
ただし、調律師の負担にならないような、軽いお菓子や飲み物など簡単なものが適しています。
いずれにしても、お礼や手土産は強制されるものではありません。
ピアノ調律の頻度と相場感
一般的にピアノの調律は、年に1〜2回が推奨とされています。ただしこれは、使用頻度や環境に大きく左右されます。
ピアノの調律の間隔は、どのくらいが適当ですか?
A:ご使用中であれば、年に1〜2回の調律をお奨めします。ご使用の状況によります。
例えば、毎日数時間ピアノを使用する場合や、気温や湿度変化が激しい場所にピアノが設置されている場合は、より頻繁な調律が必要になることがあります。
一方で、ほとんど使用されないピアノでも、経年による自然な音程の変化を防ぐために定期的な調律が必要と言われています。
調律料金の相場は、一般的に1回あたり10,000円から20,000円が目安とされています。
ただしこの金額は、地域や調律師の経験・技術レベルによって異なります。
例えば、調律師の数が多く競争が激しい地域などでは料金が低めに設定されることが多いですが、地方で移動距離が長い場所などでは料金が高くなることもあります。
また、ピアノの種類や状態、調律の内容によっても料金は変動します。
特殊な調整が必要な古いピアノや、特別な技術を要するコンサートピアノの場合、通常より高い料金がかかることもあります。
ピアノ調律の頻度と料金については、ピアノの使用状況や保管環境を考慮し、調律師と相談することが大切です。
事前に料金に関する情報を確認することで、予期せぬ出費を避けることができます。
調律を怠るとどうなる?
ピアノの調律を怠ると、以下のような問題が生じる可能性があります。
- 音程が不安定に
- 内部の摩耗や損傷
- 音質の低下
- 寿命が短くなる
ピアノの弦は、時間の経過とともに徐々に緩んできます。これにより、ピアノの音程が不安定になり、正確な音を出すことが難しくなります。
特に、ピアノレッスンやコンサートなど、正確な音程が求められる状況では、調律されていないピアノは使用に適しません。
定期的なメンテナンスが行われないと、ピアノ内部の摩耗や損傷が進行しやすくなります。
たとえば、ハンマーやダンパー、鍵盤の動きが悪くなると、ピアノのタッチや応答性が低下し演奏の質が落ちます。
また、ピアノの音色は、内部の状態に大きく影響されるため、調律が行われないことで、音がこもったり響きが不十分になり、演奏の表現力に大きく影響します。
そして、定期的な調律とメンテナンスがされないピアノは、寿命が大幅に短くなる可能性があります。
良質な調律サービスを選ぶポイント
ピアノ調律を選ぶ際には、以下のポイントを考慮することが重要です。
- 調律師の経験と専門知識
- 口コミや評判の確認
- ピアノのブランドやモデルへの対応
- 調律後のフォローアップ
まずは、調律師がピアノの種類や状態に応じた適切な調律技術を持っているかどうかが大切です。
長年の経験を持つ調律師は、様々な状況での対応能力も高く、信頼性があります。
そして、口コミや評判は、実際のサービスの質を判断するのに役立ちます。
他の顧客の経験談は、調律師の対応や技術レベルの参考になります。
特に高価なピアノや古いピアノ、特殊な機能を持つピアノの場合は、独自の特性があるため、それに適した調律技術が必要です。
最後に調律後のサポートに関してもチェックしておくようにしましょう。
アフターサポートが充実している調律師は、顧客の満足度を重視している証拠です。
まとめ:汚い部屋でも大丈夫!?ピアノ調律の注意点まとめ
いかがでしたか?
ピアノ調律は、基本的には汚い部屋でも問題はありません。
ただし、調律師の作業を妨げる行動や環境はNGです。
部屋がきれいで完璧な状態でなくても、ピアノ周辺が作業しやすい環境が整っていれば、調律師は作業をしてくれます。
適切なマナーやコミュニケーションを心掛けることで、調律師との良好な関係を築くことが可能です。
あなたのピアノが、美しい音色を奏で続けることを願っています。
最後に今回の記事をまとめます!
- 部屋が汚い場合でも調律には問題ない
- 調律師は部屋の清潔さよりもピアノに集中
- 調律中の騒音は極力避ける
- 子供やペットは静かに過ごしてもらう
- お茶や水の準備は調律師の好みに応じて
- 特別なお礼や手土産は必要ない
- ピアノのブランドやモデルに詳しい調律師を選ぶ
- 調律料金は地域や調律師によって異なる
- 調律を怠るとピアノの寿命が短くなるおそれ